GRIT(グリット)
どんなに時間がかかってもやり抜く力という意味である。
これは私たちの生きる社会において非常に重要な能力のひとつだ。
いや、むしろこのGRIT「やり抜く力」さえあればどんなことも最終的には成功にたどり着けるといえるだろう。
結論から言えば「才能」だけでは成功できない。やり抜く力、粘り強さが成功への道だという。
我々はスポーツ選手など類い稀なる才能の持ち主を見て
「彼らには才能があり、私には才能がない」
などと勘違いしがちだが見るべきところは才能の部分ではない。
そんな一流のスポーツ選手たちは、その活躍の裏に類い稀なる努力をしているということだ。
ここではスポーツ選手を題材にしたが、ビジネスの面でもこの「やり抜く力」がものを言う。
一流のスポーツ選手の活躍が日々の努力に裏打ちされたものだということを忘れてはならない。
才能があったとしても努力をしなければ、GRIT「やり抜く力」を持った者にいずれ追い抜かれてしまうということだ。
今回は、諦めない、やめない、粘り強く、やり抜く。
その重要性を熱く語った本を紹介する。
ある学校の生徒の話だが、「呑み込みが悪い」のに良い成績をとる生徒がいた。
もちろんそのクラスには才能のある生徒もいる。頭の回転が早くたいしてヒントを与えられなくてもすぐに問題のパターンを掴み、解いてしまう。
いっぽうで、それほど能力のない生徒は、なかなかパターンが掴めずに苦労する。
ところが成績評価を行うと、能力の高い生徒たちの成績は思ってたほど良くなかったりする。
それとは逆に「才能」がなく、苦労して問題を解いていた生徒の中には予想以上の成績を取った生徒が何人もいた。
このようによく伸びた生徒たちは、欠席せず、忘れ物もしなかった。
ノートもしっかりとって、質問もよくした。
あきらめずに何度も挑戦した。
その努力が成績に表れたのである。
才能があっても努力をしない者はいずれ粘り強く取り組む者に追い抜かれてしまう。
つまり、粘り強く、やり抜く、努力できるものがいずれ成功を収める。
この、やり抜く力の圧倒的強さを力説してるのが今回紹介する本だ。
「才能」とは、努力によってスキルが上達する速さのこと。いっぽう「達成」は、習得したスキルを活用することによって表れる成果のことだ。
つまり結局はなにごとも努力でカバーすれば目標達成できるという話である。
だが、やみくもに努力すればなんでもうまくいくということでもない。
ローマは一日にして成らず、という言葉があるように長年の努力は大切だが、1番重要なことがある。
「やり抜く力」は自分にとってかけがえのないことに取り組んでこそ発揮されるという点だ。だからこそ、ひたむきに頑張れるのだ。
好きなことに打ち込む、でもただ好きなだけではダメだ。愛し続けないとならない。
スポーツでもビジネスでもいいが、ただ、好きで、愛して、練習をする。
それだけでエキスパートになれればいいが、そんな甘いものではない。
上達するためには「意図的な練習」が必要になってくる。
エキスパートたちは、ただ何千時間もの練習を積み重ねているだけでなく「意図的な練習」を行っている。
意図的な練習とは「3つの流れ」で練習すること。
1.得意なところを伸ばすのではなく弱点を見つけ、高めの目標を設定し、克服するよう努力する。
2.しっかりと集中し、高めの目標を達成できるよう努力する。うまくできなかった部分を知って克服するため、熱心にフィードバックを求め、否定的なフィードバックにしっかりと対処する。
3.改善すべき点がわかったあとは、うまくできるで何度も繰り返し練習する。小さな弱点の克服をコツコツと積み重ねることが、驚異的な熟練の境地に至る道なのだ。
そして、練習をしていく中で必ず失敗やトラブルはつきものである。
失敗に対する解釈の違いが粘り強さを生む。
「自分には才能がなかった、能力が足りなかった。」
ではなく、
「もっと頑張る必要がある」
と解釈する。
そういうマインドを持つことで粘り強さが、より強固なものとなる。
人生のマラソンでなにかを成し遂げるには、やり抜く力を持ち、情熱と粘り強さを武器に、続けていくことだ。
やたらと「才能」にこだわっていると、この単純な真実を見失ってしまう。
一言でいうなら、
「継続は力なり」
ということだ。
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