僕らはお金がまわらなくなったら、自殺を選び、犯罪を選ぶ。
自殺と犯罪の動機は「生活の困窮」が上位に入っている。
つまり、お金がなければ死ぬか犯罪者になるかという話だが、大人は子供にお金の話をしたがらない。
真剣にお金の話をする人を嘲笑い、汚い人だという大人は自殺と犯罪の後押しをしていると言えるだろう。
結論からいうと、
お金の正しい知識を身につけろ!
お金は悪いものという考えを改めろ!
お金の話をしろ!
じゃなきゃ君も君の大切な人も守れないぞ!
どちらかといえば本書は起業、独立したあとのビジネスの基本の考え方をまとめたようなものだ。
ざっくりとした内容はこんなものだが、読むと著者の西野亮廣さんの熱意が伝わってくる。
日本では高価格帯商品を買わない人が高価格帯商品にクレームをいれることがある。
例えば飛行機でいえば、そのクレームを聞き入れたとしてファーストクラス等、高価格帯の席を無くし、全てエコノミークラスにした場合100席以上増え、料金も安くなりそうだが、、、ファーストクラスの人たちが払う額が相当に高額なため、全てエコノミークラスにした場合1人あたり4万円以上多く払う必要が出てくる。(東京からニューヨークまで)
つまり、高価格帯の商品をなくすとお金に余裕のない人からお金をとる世界が待っている。
これは、料金に対しての正しい知識を持つべきだという話。
[認知度]ー[普及度]=[夢]
皆が知っているものだけど誰も持っていないもの。
これが「夢」だ。
イメージしやすいところだと、
「モナリザ」
モナリザの推定価格は1000億以上と言われている。
なぜこのような価値があるかというと、世界に一つしかないのに、世界中の人が知っているからだ。
他にもフェラーリやランボルギーニなどのスーパーカーも、認知はされているが普及は少ない。
だから特別なものとして価値がつき値段が高い。
ああいう車は生産台数も意図的に少なくコントロールしていたりする。
ラグジュアリーブランドというのは皆が知っているが簡単には手に入らない、そういうものであり、意図的にそうしている。
正しいサービスと惚れるサービスというのがある。
正しいサービスをするよりも惚れるサービスをしよう。
格安ホテルと超高級ホテルの話になるが、値段が上がれば上がるほど、ホテルの機能と値段は相関しない。
一泊5000円のホテルはトイレが共同、1万のホテルは部屋にトイレ、それなりに機能が上がる。
1万と2万のホテルでも差が出る、ユニットバス(1万)が風呂とトイレが別(2万)になる。
ところが、5万のホテルと10万のホテルでは機能面では差がない。
感情の部分で差を生んでいるのだ。
そこには惚れさせるようなサービスがあるという。
高級ホテルに泊まった日、著者はスマホの充電器を忘れた。
買いに行こうにも遠い。
ホテルのフロントに聞いてみると貸し出し用の充電器を持っていてすぐに届けてくれたそうだ。
困ったところを助けてもらったという感情が芽生え何度も頭を下げ、感謝する。
気になる点は、充電器を忘れるお客さんはたくさんいるはずだ。
部屋に最初から置いておけばいいんじゃないか?
実際に部屋に充電器が置かれてるビジネスホテルは少なくない。
正しいサービスをするならば充電器は元々置いておくべきだ。
すくらわ仮に部屋に充電器が元々あれば感謝することはなかった、ダメ元でフロントに連絡し、充電器を貸してくれたときドン底から救われたという喜び。
これが惚れるサービスである。
商売の考え方をまとめた本としてはかなり分かりやすく読みやすい部類だと思う。
これから起業したいと思っている方はぜひ購入してみてくれ。
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