そもそもなんのために感情があるのか
現代生活において「感情の無駄遣い」が多いように思います。
そもそも感情とは行動を効果的に行えるように無意識からの指令です。例えば恐怖という感情。これは原始時代まで遡って考えてみるとわかりやすいです。原始人が猛獣に襲われそうになったときに発動する感情は、もちろん恐怖ですよね。
猛獣と出会ったらまず逃げるでしょう。そしてある程度逃げられたとしてもまた近くに猛獣が潜んでいてまた襲われるかもしれないと、頭の中では常に襲われるイメージが消えない。
これが恐怖という感情の原点です。
このとき原始人には「恐ろしい、簡単に安心はできない。」という思い込みが生じて全てが怖いものに見えてしまうでしょう。これが「気持ち」の変化です。
それと同時に、危険を感じたらすぐ走り出せるために心臓をバクバクさせる、食事などしないように空腹感は無くなり、全身には力が入る。など「体」にも変化が起きます。
この「気持ち」と「体」の変化によって原始人は効率的に命の危機を回避していました。
恐怖以外の、不安、悲しみ、焦り、喜び、怒り、などの感情も「気持ち」と「体」の変化が起きます。この気持ちの変化と体の変化は必ず一緒についてきてしまいます。
現代生活に話を戻してみましょう。ちょっと上司に怒られたぐらいで私たちは恐怖し「気持ち」と「体」の変化が起きてしまいます。それ以降は上司の顔が忘れられず足がすくんで会社に行くのが怖い。上司の前ではうまく声も出せなくなってしまう。
原始人と違って命の危険がないのに必要以上に恐怖してしまうということです。
原始人の場合ならば、猛獣に遭遇したあとは夜も警戒がとけず、遭遇した場所には近寄れず、声を出さない、命を守る上で当然の対応ですよね。
それが現代生活において同じように必要以上の恐怖の感情が発動してしまっているのです。
どう考えても過剰な反応ですよね、これが「感情の無駄遣い」です。
この感情というのは多くのエネルギーを消費します。
たとえば「怒り」の感情を持つと、ずっと相手の嫌なイメージが浮かび、どうしてやろうかと考え続ける。自分が怒りを持った相手から攻撃されるかもしれないと、相手の出方を見て全く休まずに警戒し続ける。常に緊張し、気が休まらない。
体に関しては、怒っていると全身に力が入り歯を食いしばる。
これは大変なエネルギー消費です。
実際に怒ったフリをして5分もこの状態を続けてみれば分かると思いますが、大変疲れてしまいます。
他の感情もエネルギーの消費は大きくて、「不安」も最悪をずっとイメージし続けてしまうので大変疲れてしまいます。
「喜び」ですら、感情のエネルギーを使っています。喜びは元々、水や食料などを周りに知らせる感情で笑いと大声を出すのが特徴です。笑いと大声もずっと続けると疲れてしまいますよね。
このように、感情というものはどのような種類のものでも我々人間を簡単に疲弊させてしまうものです。
つまり感情のコントロール、感情をできるだけ波立たせないということが非常に重要ということ。
その中でも1番コントロールすべき感情は「怒り」です。
ですが、私たち人間は簡単に怒ってしまいます。それもまた原始人のときと変わっていないことです。仲間が敵に襲われたとき、ことが終わったあとで怒りが湧いてくるようでは遅いのです。やられる前に攻撃、逃げられる前に反撃、というふうに設定されているので私たちが簡単に怒ってしまうのも自然なことなのです。
では、どうコントロールしていけばいいでしょうか。
まず、怒りの対象から
【距離をとる。】
単純なことですが、「資料を取りに行く」「トイレにいく」など理由をつけて一旦離れる。それができれば怒りのコントロールができ、かなり落ち着けるでしょう。
それができない場合は、
【深呼吸、伸び】
をする。怒りは体を緊張状態にし、力が入ってしまう。その状態では冷静にはなれないので深呼吸と伸びで無理やりにでも体を少しほぐす。
次は
【別の視点で考えてみる】
相手の視点に立ってみる、相手はなぜそんなことを言ったのか、したのか、
ユーモアで考える、相手があんなことしてて面白いなぁ、とか相手が顔を真っ赤にして怒っててアンパンマンみたいだなぁ、とか笑える要素を生み出してみましょう。
次は
【悟り目線でみる】
宇宙人から見たら、神様からしたら、ものすごく小さなことだなぁ、宇宙って広いしなぁ、と考える
最後に僕が1番使う技術は
【理想的な怒り方をしてる人を見つけ参考にする】
実際に怒っているかどうかはさておき、僕の理想の怒り像は、大谷翔平選手です。
彼は怒りのコントロールを上手にしているように見えます。同じことばかり質問してくるメディアや記者に対しても、ムッとする表情も見せることなく「さっきも言いましたが、」と前置きをおいて同じ回答をよくしている、とてもクールにやり過ごしているように見えます。内心、何回同じこと聞いてくんねん!ぐらいに思っていることでしょう。それに怒ってばかりで、感情のコントロールができないようなスポーツ選手があんな一流の成績は残せないと思います。きっと野球をする上で怒りのコントロールは意識していることでしょう。私は彼をとてもリスペクトしているので、こんなくだらないことで大谷さんなら怒らないだろう。と自分に問いただすと自然に怒りが抑まります。
というふうに、強制的に色んな視点で考えたり、怒る前にまず一呼吸置くことでだいぶ感情のコントロールがしやすくなります。
ここまでの内容をもっと具体的に知りたければこちらの本をぜひ📕
疲れる現代社会のなかでの疲れやストレスへの対策がかなり具体的に書かれている本です。
みなさん怒りの感情が湧いてきたときは成長のチャンスと思って上記の内容を実行してみてください。
いつでも感情をフラットに!🫡
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